①心身一元論 ―全体論
さて、思い起こして下さい。
私たちが、初めての人に会った時、
何をもって、
その人の人格や存在を感じとり、
「この人は、信用できる」とか、
「この人は、信用できない」とか、
評価したりしているのでしょうか?
私たちは、
その人の表情やしぐさ、
声の調子、
全身から発散する雰囲気を感じとり、
その人を、評価しています。
さて、
人間の本質を見る時に重要なのは、
その人の
「話している内容(コンテンツ)」では、
ありません。
その人の「話している状態(プロセス)」、
その人の「話し方」と、
その調子・雰囲気に、
その人の本質が表れているのです。
このことを、
私たちは経験上、知っています。
◆自己一致と不一致
自己一致self-congruence
という言葉があります。
その人の、
自己概念と実際の経験とが、
意識と無意識が、
一致している状態を示す言葉です。
よく自己一致している人は、
自然です。
私たちに、
心地良い波動を感じさせます。
自己一致とは、
自己の存在に、矛盾なく根ざすことによって、
可能となるものです。
一方、
私たちの多くは、
自己一致していないところを色々持っていますが、
特に強く、自己一致していない人は、
その感じが態度に出ます。
その自己不一致、違和感、不協和音が、
からだの緊張、不自然さ、こわばりとして、
表に、雰囲気として、出ています。
どこか不調和な、
居心地の悪い波動を
感じさせます。
私たちが、
嘘をついている人を見破れるのは、
そのためです。
では、
この自己不一致は、
どこから来るのでしょう?
◆身体という表現の経路
この自己不一致は、
別に記した複数の自我(私)の、
葛藤状態から来ているのです。
内的葛藤は、
言葉(話している内容)と、
身体との不一致。
声の調子(言葉と音声の不一致)。
身体の雰囲気として表れるのです。
大概、人は、
自分が同一化している
自我を主体として、
その他の自我たちを抑圧しています。
しかし、抑圧された自我たちは、
身体という回路(チャンネル)を通して、
自己を表現して来るのです。
他人は、
身体に現れた別の自我に、
分裂しているその人や作為に気づき、
違和感を感じるのです。
そのため、
自己不一致している、
その裂け目に、
その人の本質が、
見え隠れしているともいえます。
↓
※ゲシュタルト療法については、
基礎から実践までをまとめた総合的解説、
をご覧下さい。
▼▼▼【メルマガ登録】▼▼▼
無料オンラインセミナー、体験セミナー、イベント等々、各種情報をお送りしています。ぜひ、ご登録下さい! ↓
↓ゲシュタルト療法の詳細については、拙著『ゲシュタルト療法ガイドブック:自由と創造のための変容技法』をご覧ください。
【関連サイト】
ブログ↓
【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 応用編
創造性開発 creativity development の技法
【PART4 当スペース関係】
→著作紹介