さて、ところで、
変性意識状態(ASC)について説明しますと、
それは、定義的には、
日常意識以外の、
あらゆる変異した意識状態を意味しています。
例えば、私たちは、
酒を飲むと、
少し変わった意識状態になります。
でも、
自分が自分であることはわかっているし、
現実もそこにあることは分かっています。
でも、酔いから醒めると、
自分が、
少し違った自分(意識状態)であったことに、
気づきます。
夢も同様です。
夢を見ている時は、
自分は自分と思っているし、
目の前の現実も、
現実であると思っています。
しかし、
夢から覚めると、
夢時間の自分が、
少し違った自分(意識状態)であったことに、
気づきますし、
その現実も、
今目の前に見ている現実ではなかったことに、
気づきます。
変性意識状態(ASC)とは、
そのような、
この日常意識以外の意識状態を、
広く指した言葉なのです。
そのため、
変性意識状態(ASC)自体は、
非常に多様であり、
それを何かと決めつけることはできません。
ただ、
変性意識状態(ASC)が意味を持つのは、
この日常意識との関係性(関連性)においてのみです。
このことをひとつ定点にしておくと、
広大な変性意識状態(ASC)の宇宙を探索する中で、
指針を持つことができるのです。
それが、
ひとつの航海術であるのです。