気づきと変性意識の技法 流れる虹のマインドフルネス

 

ここでは、新刊書籍の

ご案内をしたいと思います。

 

本書は、

「気づき」と「変性意識状態」を切り口に、

私たちの意識(心の能力)を拡大していく、

方法論をあつかっています。

 

初歩的なレベルからの概論や、

エクササイズなどを通して、

私たちの心と人生の可能性が展望できる、

簡単なガイドブックとなっております。

 

 

Amazonページ

『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス

(電子版)

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~~~~~~~本文より~~~~~~~~

 

 

はじめに 意識拡大のテクニック入門

 本書は、心理学(心理療法)や瞑想技法を活かして、私たちの心や意識を拡大する方法を解説した、入門的なガイドブックです。「意識を拡大する」とは、私たちの認知の制限を超えて、より広がりある世界を知り得る状態へと、意識を変化させることを意味しています。というのも、私たちの意識には、世間ではあまり知られていない、秘められた領域や特殊な能力が、数多く存在しているからです。それらを知ることなく、一生を終えることも、もちろん可能です。しかし、何かの機会に、その秘密の光明を垣間見たり、味わってしまうと、私たちはこの人生に、まったく別種の可能性が存在していることに気づいてしまうのです。それはあたかも、小部屋の高い窓にのぞく、青空のようなものです。そして、実際に、それらの能力を起動させ、解放することを通じて、私たちの人生は、世間で信じられているものとまったく違う、豊かな目覚めや、多次元的なひろがりを現してくることになるのです。それは、私たちの誰もが持っている能力です。このような体験や意識状態を扱う領域については、(特に日本では)あまり認知されていない面が多いので、その内容は、少しSF的に聞こえるかもしれません。しかし、それに類する事柄を、着実に、さまざまに実体験することを通して、私たちの意識と肉体は、少しずつ変容していくこととなるのです。そして、その結果として、私たちの人生は、彩り豊かな歓び(至福)の領域に向かって、開かれていくこととなるのです。本書は、そのための手がかりとなる、簡単な手引きやエクササイズをまとめたものとなっています。

 ところで、本書では、タイトルにもあるように、大きく2つの能力に、ポイントが当てられています。
①マインドフルネスな気づきawarenessによる、心の焦点化
②変性意識状態(ASC)の利用による、さまざまな知覚的・感覚的・情報的な体験領域の拡大
の2つです。
 そして、この2つの能力は、それぞれを成長させるだけでも、とても大きな効果があるものですが、これらを意識的に組み合わせて、結合的に利用することで、より相乗効果が生まれ、私たちの中に、目覚ましい結果を生み出すことができるのです。この①②を合わせた取り組みを、自覚的に進めることが、本書の方法論上の特色となります。

 ところで、①の気づきの機能とは、「気づきawareness」という日常的な言葉がイメージさせる以上の、特別な力を持っているものです。最近では、「マインドフルネス」という言葉で、世間でも、この能力の重要性が、少しずつ知られるようになってきました。元来は、仏教がはじまる頃(おそらく、それ以前)から、歴史的には知られていた心の使い方、心の能力といえます。
 私たちは、注意力の向け方を少し変えたり、集中の仕方を覚えたり、また、ありのままの体験に気づく練習をしていくだけで、心の大きな力を目覚めさせることができるのです。新しい体験の領域を発見して、心の新たな可能性をひろげていくことができるのです。それは、マインドフルネス瞑想が、医療的な領域で注目を集めたことでも分かるように、ストレスの低減や、鬱の再発防止、自信や意欲の回復など、実際的な側面でもきわめて具体的な効果を現してくるものなのです。しかし、その効果は、そこにとどまるものでもないのです。気づきawarenessは、意識拡大の出発であると同時に、ゴールでもあるような、奥深く、多様な潜在力を持ったものなのです。その力は、瞑想の伝統的な教えが示唆するように、最終的には、鍛錬と成長によって、より精妙で、未知なる姿に変容していくものでもあるのです。
 ②の変性意識状態(ASC)は、意識状態の一種ですが、ごく限られた人々以外には、その重要性があまり知られていません。また、それは、神秘体験などの非常に例外的な体験と思われたり、または、ドラッグなどによる娯楽的な体験と思われたりもしています。しかし、変性意識状態そのものは、さまざまな形態で、私たちが日頃から経験している自然な心の能力といえます。しかし、この変性意識状態を、意図的に利用し、成長させることで、私たちの人生の体験領域は、飛躍的に拡大していくことにもなるのです。また、既知のリアリティを超えていくことにもなるのです。
 しかし、さらに、この①②を合わせて取り組んでいくことで、私たちは、それぞれの能力をより高めるとともに、より創造的、自覚的に、未知の体験領域を獲得していくことができるのです。認知の多彩なひろがりを持つ、新しい意識領域が、成長していくこととなるのです。そのような意識領域を育てることは、私たちの人生に、リアリティの拡大から、生きる意味の感得にいたるまで、さまざまな要素おける変容を引き起こしていくことにもなるのです。そのことによる深化で、私たちの人生の風景は、あたかも、白黒から極彩色へと、その色合いを変えていくことにもなるのです。


◆流れる虹の気づきawarenessへ

 さて、気づきと変性意識へのさまざまな取り組みを通して、私たちの意識の力というものは、確実に、拡張されたものや、透徹したもの(あたかも、透視力的なもの)に変容していきます。そのことで、私たちは、新しい自由と創造性を、手にしていくことになるのです。このことを、心の構造から少し考えてみたいと思います。
  さて、私たちの心には、自分が意識している、日常意識(顕在意識)の領域以外にも、広大な領域が存在しています。いわゆる、潜在意識や無意識と呼ばれているような領域です。夢の領域なども、その現れのひとつといえます。そのひろがりは、実際のところ、現在の、既存の心理学などが想定するものなどよりも、遥かに広大なものです。そして、それらの心の領域は、私たちの自覚していない、顕在意識の背後で、今この瞬間においても、つねに働き続けています。そして、人生の出来事を体験し、自分の経験情報としているのです。ただし、その潜在意識というものは、決して、単一の、ひとつだけの存在というわけでもないのです。心の分岐構造や階層構造、経験する出来事の内容(質)に合わせて、多様かつ無数の潜在意識が存在しているのです。そして、それら無数の潜在意識は、それぞれに人生の体験を、すべて記憶しているのです。これらの記憶は、その時々の自分(主体)が意識していなかったような、微細で潜在的なものまでも含めて記憶しているのです。また、それら潜在意識の中には、必ずしも生活で経験されたものだけではなく、先天的ともいうべき、生物学的情報であったり、私たちの中にあらかじめ埋め込まれた情報も、各種含まれているのです。そして、それら無数の潜在意識同士は、自らの記憶や情報を、互いに共有していることもあれば、共有していないこともあるという状態なのです。心の或る階層レベルでは、共有されている情報が、別の階層レベルでは、共有されていないということもあります。実際、私たちの日常意識(顕在意識)は、容量がとても小さいものなので、多くの情報が共有されていないのです。
 さて、ところで、私たちが、気づきと変性意識の探索に、積極的に取り組みはじめると、心の深層領域が活性化をはじめて、さまざまな潜在能力や使われていなかった心の機能が、少しずつ顕在化し、甦ってくることになります。すると、時間の経過とともに、潜在意識同士の、経験や記憶の情報ネットワークも、少しずつつながりを増し、結合をしはじめることになるのです。さまざまな経験の類似(系列や傾向)に合わせて、群れ(クラスター)のように、各経験情報の融合・結合が、無意識の中で起こりはじめるのです。心が練られるように、潜在意識の集合的な塊が、心の各地方で生まれてくるわけです。そして、それはまた、私たちのこの顕在意識とのつながり(連携)の中でも、少しずつ起こりはじめてくるのです。その事態は、私たちの主観に、なにかしら充実した、満ちた印象を与えます。自分の潜在能力の厚みや、満々とした情報のうねりを、それとなく実感させるからです。私たちは、計り知れない心(魂)の全体性を、なんとなく、予感しはじめることになるのです。この事態は、従来の日常意識にとっては、新しい情報的余剰の感覚(沸騰状態)とも受けとられます。そのため、これが意識拡大のひとつの実感覚となるのです。
 そして、さらに今度は、それら経験情報の群れ(クラスター)同士が、親和性や距離に即して、それぞれに融合をはじめていくと、広い潜在領域(無意識)に分散していた、私たちの経験情報が、より加速的に結合し、膨張していくこととなるのです。あたかも引火するように、各群れ(クラスター)同士が融解をはじめるのです。それは、心全体がゆらめき、流動化をはじめたような事態です。私たちの中で、さまざまなものが溶けはじめます。知覚力が、旧来の、固定されたフィルター機能を離れて、漂流をはじめます。そうなると、私たちの意識や内的視覚も変わりはじめることとなるのです。世界の見え方も、たちまちに変わってくることになります。認知の飛躍的な拡大が起こりはじめるのです。それは喩えると、意識の内側から、情報の大海、ある種の透視的な光が、目眩むように射してくるような感覚です。そして、世界がより多元化・多層化して、知覚のひろがりに、また意識の諸層に、微細でまばゆい次元、虹のような光明を放ってくるような事態です。そして、それらは最終的に、私たちの人生に、別種の生の味わい、流れる虹のような気づきや、エクスタシィ(歓び)をもたらしてくることにもなるのです。それが、このような探求の行く先に待っているのです。


◆ゲシュタルト療法の活用について

 本書の中では、エクササイズや生活上での実践を、各種紹介しています。それらは、自習用のものではありますが、継続的に取り組むことで、私たちの心や意識に、確実に影響を与えるものとなっています。自分の心を、可能性の彼方に向かって解放していくという意図をもって、根気よく取り組んでいけば、何かしらの変化が生じるものとなっています。実際に試してみて、その作用のあり様を確かめていただければと思います。
 また、本書では、気づきと変性意識の、実践的な手法(方法論)として、心理療法であるゲシュタルト療法の技法が、応用的に取り上げられています。ゲシュタルト療法とは、精神分析家であったフリッツ・パールズらが、精神分析やゲシュタルト心理学、禅のアイディア等を元に創った、体験的心理療法ですが、私たちの心の解放と統合(癒し)をつくり出す、きわめて実際的な技法を持った方法論となっています。マインドフルネス的な焦点化の姿勢や、抑圧されたエネルギーを解放するダイナミックな促進技法(働きかけの技法)を、数多く持っているものです。それらの技法は、心理療法に限定せずに、意識の拡大という側面で、文脈をひろげて応用することで、より顕著な成果を生み出せるものとなっているのです。また、ゲシュタルト療法は、心身一元論的な心理療法であるため、肉体エネルギーの解放や流動化を、起こしやすいというのも、実践上の大きな利点です。それら身体的・生理的要素は、変性意識状態(ASC)をつくり出す側面において、とても有効に働くものであるからです。このようなことからも、本書では、ゲシュタルト療法のアプローチを、適宜、活用するものとなっているのです。

 

(抜粋)

 

 

目次


はじめに 意識拡大のテクニック入門

 

第一部 気づきの技法

 

第一章 気づきとは
第二章 体験に気づいていないとは
第三章 気づきの3つの領域と体験の回避
    【エクササイズ】
第四章 自己に集中する 気づきとマインドフルネス
    【エクササイズ】
第五章 気づきの構造と可能性
第六章 噂話のような人生

 

第二部 変性意識とエクスタシィの技法

 

第一章 変性意識状態(ASC)とは
第二章 私たちの日常意識とは
第三章 変性意識状態のもたらす多様な効果
第四章 変性意識状態への入り方・コントロール法
    【エクササイズ】
第五章 身体とエネルギーを解放する
    ①呼吸法
    【エクササイズ】
    ②身体のパターンを変え、交流を深める
    【エクササイズ】
    ③生活習慣への介入
    【エクササイズ】
    ④大自然との交流
    【エクササイズ】
    ⑤ボディワークの利用
    【エクササイズ】
第六章 感情を解放する
    【エクササイズ】
第七章 意識のチューニングを変える
    【エクササイズ1】
    【エクササイズ2】
    【エクササイズ3】
第八章 夢という変性意識状態
    【エクササイズ1】
    【エクササイズ2】
第九章 フロー体験について
第十章 意識の新たな体験領域 内的体験の地図
    【エクササイズ】

 

第三部 透視的なひろがりのマインドフルネス

 

第一章 意識のさまざまな体験領域
    ◆至高体験peak-experienceについて
    ◆サイケデリック体験とチベットの死者の書
    ◆変性意識状態とさまざまな同一化
第二章 自己想起self-rememberingのヒント
    【エクササイズ】
第三章 明晰夢の利用 マトリックス的な世界
    【エクササイズ】
第四章 帰還するマインドフルネスの実践
    ◆複数の自我と、変性意識の経験情報
    ◆脱同一化と同一化の技法
    ◆多重化する人生
    ◆内なる光(自由)の凝集
    【エクササイズ1】
    【エクササイズ2】

 

おわりに 流れる虹のまなざし

 

参考文献

 

 

 

~~~~~~~本文より~~~~~~~~



第二章 体験に気づいていないとは

 さて、それでは、「自分の体験に気づいている」とは、どのような状態を指しているのでしょうか?まず、私たちの普段の生活を振り返ってみたいと思います。例えば、私たちの、一日の時間の過ごし方、一日のさまざまな体験について、思い返してみます。例えば、今日一日の、私たちの実際の過ごし方と、その記憶を探ってみます。朝起きてから、今の時刻まで、自分が今日、「何を体験してきたか」を振り返ってみます。テープを巻き戻すようにして、朝に時点を戻し、一日にあった出来事や体験を、ビデオのように再生してみます。まず、簡単なところで、今の、少し前の時間帯を思い出してみます。一分前、五分前、十分前、その時、私たちは、何を体験していたでしょうか?その体験の光景を思い出してみます。その風景や体験を、克明に思い出すことができるでしょうか?思い出せる事柄とは、どのような事柄でしょうか?
 そのように、一時間前、三時間前、五時間前と思い出してみます。私たちは、その時、何を体験していたでしょうか?その時の、体験の光景や、出来事の細部、その体験の味わいを、実感をもって充分に思い出すことができるでしょうか?その時の心の動きや感情の流れを、鮮明に思い出すことができるでしょうか?おそらくは、意外と、自分の体験をよく思い出せないという事実に、気づかれると思います。逆に、よく思い出せる体験や光景には、どのような特徴や共通点があるでしょうか?
 ところで、私たちは、日常生活を送る中で、大体いつも、絶え間なく何かを行なっています。やらなければならない仕事や雑務やこなしつつ、空いた時間にさえ、暇つぶし的に、何かを行なっています。そして、内側に目を向けると、心の中においても、同じように、絶え間なく、いつも何かを考えています。連想したり、予期したり、思い返したり、また空想したりしています。やらなければならないことや、起こるかもしれない出来事、さまざまな心配や願望など、心の中には、いつもさまざまな想念が、止まることなく流れています。そして、そのことについて、独り言をつぶやいたり、内的対話(自分と自分との対話)を繰り返したりしています。
 そのような私たちの、今日一日の体験を、振り返ってみます。そのような時間の過ごし方の中で、その時々に、「体験していたこと」が、どのくらい克明に、まざまざと思い出せるでしょうか?また、その時、「体験していた自分」とは、どのような自分(状態)だったでしょうか?「体験していた自分(私)」は、どの程度、充分な、本当の自分自身だったでしょうか?その状態をよく思い起こしてみます。

(つづく)

 

 

 

~~~~~~~本文より~~~~~~~~



第四章 変性意識状態への入り方・コントロール法

 さて、では、このような変性意識状態(ASC)を、実際に活用していく実践方法について見ていきたいと思います。
 意識の状態というものは、ラジオのチューニングにどこか似ています。通常、私たちの意識はいつも、ある特定の周波数(知覚・心理内容)に、チューニングを合わせて(同調させて)いるようなものです。喩えると、ラジオでいえば、特定の、例えばNHKの周波数に合わせているようなものです。ここで聞きとられている、NHKの番組内容が、私たちの意識内容であり、それと表裏一体化した日常的現実といえます。多くの場合、私たちはいつも、同じ放送局(NHK)に、チューニングを合わせて、或る番組を聞いているので、他の放送局や番組があるということ自体に、気づけない状態にあるのです。変性意識状態とは、このチューニング(同調)が、別の周波数(知覚・心理内容)の帯域に移ったような状態です。そのため、今までとは違う、別の放送局の番組内容(現実)が聞こえてくることになるわけです。
 チューニング(同調)というと、少し比喩的な言い方になりますが、意識が、その知覚・心理内容(自我状態)に、「同一化」している状態のことです。通常、私たちは、この日常意識の自我状態に、無自覚に同一化しているのです。そして、その同一化を、脱同一化できるものだとは考えていないのです。ここでは、そのような意識状態を操作するイメージからも、比喩的に、チューニング(同調)と呼んでいます。

そのため、変性意識状態をつくり出す際には、3つの側面が重要となります。
①別の周波数(知覚・心理内容)に、意識のチューニング(同調)を変えること。
 ラジオのツマミを回すこと。既存の心理的内容(自我状態)から、意識を脱同一化させること。
②別の番組(知覚・心理内容)に、意識を同調、同一化させること。
③別の番組(知覚・心理内容)に、気づくawarenessこと。
です。

 

(つづく)

 

 

 

~~~~~~~本文より~~~~~~~~

 


◆意識の拡散と集中について

 ところで、瞑想実践における現場では、意識や注意の保ち方について、しばしば、それを楽器の調弦(チューニング)に喩える場合があります。例えば、ギターの弦というものは、緊く張りすぎても、弛め過ぎてもいけないものです。ちょうどよい張りが、美しい音色を響かせます。瞑想における意識も同様だというのです。瞑想においても、意識を集中させすぎても、弛緩させすぎてもいけない、ちょうどよい意識の張り、バランスが必要だというのです。そこに、体験や気づきを的確に深められる、意識の振動領域があるというのです。
 さて、ところで、変性意識状態はというものは、多くの場合、意識を拡散させる側面では、とても大きな効果を持つものです。しかし、意識をただ拡散させ、弛緩させているだけでは、私たちはただ漂流するだけで終わってしまう可能性があります。そこに、なんらかの、気づきによる覚めた介入が入ることで、意味深い体験領域、意識の振動領域が生まれてくることになるのです。フロー体験は、より日常意識と近い(つながりの深い)、かつ強度にみちた体験領域ですが、このようなバランスのとれた、調弦された意識状態を考える際に、ヒントとなる心理状態となっているのです。

(つづく)

 

 

 

 

~~~~~~~本文より~~~~~~~~



おわりに 流れる虹のまなざし

 以上、本書では、気づきと変性意識へのガイドとして、さまざまな取り組みを取り上げて見てきました。ここで見たような実践は、私たちの意識を少しずつ拡大することで、ある質的な豊かさをもって人生を拡充させると同時に、日々の歓びを増し、生きる意味をつくることにもつながっていきます。また、実際的な効果としても、私たちの人生をおおう、多くの苦痛や生きづらさを、変容させていくことにもつながっていきます。最後に、そのような変容の先にある展望(風景)について、少し触れておきたいと思います。
 ところで、第二部では、タート博士の唱える、合意的トランスconsensus tranceという状態について見てみました。私たちの多くが、成長していく中で信じ込んでいく、さまざまな文化的拘束について考えてみました。この指摘は、私たちが、基本的には、このような文化的なコードと合意的トランスによって、自分の体験や自分自身を、抽象化された世界として、限定的に見るようになってしまう事態を指しています。それは、既知の因果の糸が、蜘蛛の巣のように張りめぐらされた、平板で、白黒の世界です。しかし、それは、実は、私たちの思い込みや囚われが、世界に投影されたものでしかないというわけなのです。私たちが、投影している「人生(人間)ゲーム」の盤面でしかないものです。しかし、それら虚構的な枠組みを、幼い頃から心身の奥底で信じ込んでしまったために、それだけが「現実」であると思い込んでしまったというわけなのです。たとえ、「地図は、現地ではない」と、頭で分かっていても、地図の向こう側にある、生きた世界の存在が、実感できないわけなのです。そのため、私たちは、日々、これら抑圧(落ち込み)のプログラムから、抜けだすことができなくなってしまっているのです。
 しかし、本書でこれまで見たような、気づきと変性意識に関わるさまざまな実践を、意欲的かつ集中的に推し進めていくと、私たちの意識と知覚の流動性は、少しずつ増していくこととなります。そのプロセスが進んでいくと、経験情報と流動化が、膨大に蓄積していき、その果てに、ある一線を超えるという事態がやってくることになるのです。その時、私たちの中に、あたかも脱皮したかのように、新しい意識状態や、ひらかれた感情(愛)のひろがりが、出現してくることにもなるのです。それは喩えると、世界の見え方が、白黒映画からカラー映画へ変わるかのような、劇的な事態ともなってくるのです。
 そして、そのようにして、私たちの内なる情報が刷新され、体験を支える、意味の位相が変わりはじめると、普段の生活においても、私たちは、別種の非因果的な自由や、エクスタシィ(至福)を、意識の多層性のうちに感じとるようになってくるのです。自分の個我を、エネルギーの任意の結集点のように、ずっと緩やかで、流れるもののように感じるようになってくるのです。そして、そのことは、私たちの内にある堅固な「世界とは、こういうものだ」「自分とは、こういうものだ」というゲーム、社会の合意的なコードや信念体系を、水たまりのように蒸発させていくことにもなるのです。いわゆる「現実」を、字義どおりに、噂どおりにとらえずに、むしろ、解放されたエネルギーの、影絵のようなものであると感じるようになってくるのです。
 喩えると、人生(現実)や自分自身を、信念体系によって創り出されたゲーム、漫画のような世界だとも感じてくるのです。自分で創り出した役柄を、大真面目に演じている少し滑稽な芝居と見るようになってくるのです。なぜなら、わざと悟らないでいることによる迷妄の道は、重く澱んで、苦痛に満ちたものではありますが、馬鹿げていて、楽しくもあるからです。そのため、私たちは、このゲームを、本当には止めようと思わないのです。そして、このような、秘められた多層性のまなざしは、私たちの人生を、よりひらかれた無限なるものへと明け渡していくことにもなるのです。人生を、冒険的で、遊戯的なゲーム、悪戯めいた智慧と愛のゲームに変えていくことにもなるのです。トリックスターのように、世界を、ひとつの実験的な試み、障壁と戯れている、自在で創造性に充ちた、流れるエネルギーの顕現と見るようにもなっていくのです。
つまりは、世界それ自体は、生き生きと、無際限に、そこに在ることに、気づいていくのです。
虹のように耀く精妙な空間が、知覚の内なる微光、気づきの光明として、内から射すようにひろがっています。
漫画の世界の向こうには、凝集する陽光のように、世界がそうある本来のまばゆさ、あざやかで彩り豊かなまばゆさが、流れるように渦巻いています。
そして、私たちには、今も昔も、その世界を生きているということが、わかっているのです。

 

 

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