※新サイト・ページ(増補版)はコチラ↓
ゲシュタルト療法では、
クライアントとファシリテーターが行なう
セッションのことを、
ワーク work と呼びます。
その中で、
なんらかの問題解決や、
答えを得ることを目指していきます。
米国由来の体験的心理療法では、
自分がクライアントとして、
セッションをすることを、
大体、「ワークする」と呼びます。
古典的なゲシュタルト療法は、
グループ・セラピーなので、
ワークを希望するクライアントが手を挙げて、
ファシリテーターと、
皆の前で、ワークをします。
個人セッションの場合は、
二人で、行なっていきます。
1回のワークは、
大概30分~90分位かけて行ないます。
※実際のワークの詳細については、
「セッション(ワーク)の実際」を、
ご覧ください。
ここでの内容は、
原理的、構造的な解説となります。
最初のところで、
ゲシュタルト療法の基本概念として、
「ゲシュタルトの形成と破壊のサイクル」を
見ました
そして、人は、
その欲求充足の過程(サイクル)の中で、
強度の欲求不満を持つと、
「未完了の体験」「未完了のゲシュタルト」が、
心の中に、残ってしまうということについて、
触れました。
そして、そのことが、
私たちの中に、苦痛を生み出し、
人生を生きていく上での、
行動の制限を、
つくり出しているというわけです。
さて、ゲシュタルト療法のワークの、
第一の目的は、
この「未完了の体験」を、
ワークの中で、
解消する(完了させる)ことにあります。
ワークを展開する中で発見した、
「未完了の体験」を、
独特なテクニックを利用して、
完了させるのです。
そのことにより、
クライアントの方の中にあった、
強いわだかまりが、
弛緩し、解放され、
心理的なプログラミングが、
書き換えられるという事態が、
起こるのです。
そのことで、
心のブロックがなくなり、
今までの人生で得られなかった、
心の自由とパワーを、
得ることができるのです。
さて、別のところで、
私たちの内部にある「複数の欲求(自我)」が、
葛藤・対立することによって生ずる、
「葛藤状態」についても見ました。
このことによっても、
私たちの中に、
能力の制限や、
心のブレーキが、
生じてしまうのです。
さて、ワークの第二の目的は、
この「葛藤状態」を解消することです。
エンプティチェア(空の椅子)の技法などを使い、
「複数の欲求(自我)」を、
複数の椅子に分けて配置し、
対話・交流を、行なっていきます。
そうすることで、
分裂・対立していた欲求(自我)の間に、
情報の交流と融合が起こり、
「葛藤状態」が、
解消されていくのです。
また、そのことで、
心の底に隠されていた、
大きな潜在能力を、
引き出すことができるのです。
ところで、セッションの中で、
「未完了の体験」や「葛藤状態」が、
解消されると、
心の底に閉じ込められていた、
膨大なエネルギーが、
解放されていきます。
心の中の分裂状態がなくなった分、
「統一し、まとまった自分自身」という、
力強い、強力な主体感覚というものを、
実感するようになります。
その結果として、
人生全般に対して、
能動的で、肯定的な気持ちが、
生まれてくることになるのです。
何でも、できる気になってくるのです。
そして、実際、
さまざまな行動を、
すぐに起こせるようになって来るのです。
次の、
エンカウンター・グループ経験者の言葉は、
このあたりの実感を、
よく伝えています。
「私は、以前より、開かれ自発的になりました。
自分自身をいっそう自由に表明します。
私は、より同情的、共感的で、忍耐強くなったようです。
自信が強くなりました。
私独自の方向で、宗教的になったと言えます。
私は、家族・友人・同僚と、より誠実な関係になり、
好き嫌いや真実の気持ちを、
よりあからさまに表明します。
自分の無知を認めやすくなりました。
私は以前よりずっと快活です。
また、他人を援助したいと強く思います」
(ロジャーズ『エンカウンター・グループ』畠瀬稔他訳/創元社)
ゲシュタルト療法においても、
このような実感が、
獲得される効果として、
現れてくることになるのです。
▼▼▼【メルマガ登録】▼▼▼
無料オンラインセミナー、体験セミナー、イベント等々、各種情報をお送りしています。ぜひ、ご登録下さい! ↓
※ゲシュタルト療法については、
基礎から実践までをまとめた総合的解説、
をご覧下さい。
※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への、
より総合的な方法論は、拙著↓
入門ガイド
および、よりディープな
をご覧下さい。
【関連サイト】
ブログ↓
【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 応用編
創造性開発 creativity development の技法
【PART4 当スペース関係】
→著作紹介
↓ゲシュタルト療法の詳細については、拙著『ゲシュタルト療法ガイドブック:自由と創造のための変容技法』をご覧ください。